CINEMA 4D 基礎

レベル/ 対象者:基礎の基礎/ 2Dのグラフィックソフトを使えて、3Dに興味のある人
対象ソフトウエア、プラグイン:CINEMA 4D R12

考えずにただ使う。他のソフトのことは忘れる。できるだけ少ない機能で作る。

冨士 俊雄/ gtofuji@gmail.com
章番号 題名 内容、及び関連する章 作成日/注記
001 1_自動車_1 初めに、自動車、プリミティブ、エディター、マテリアル、複製、階層化、スプライン、スイープNURBS 2011.4.16
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Step 1

初めに

 この001章は、全てのテキストの最初の章です。

 そこで、CINEMA 4Dを使う上での心構えについて、簡単に説明しておきます。

1. 考えずにただ使う
 「考えずにただ使う」というのは、普通は間違いです。しかし、現在のCINEMA 4Dは非常に巨大で、難しいソフトなので、「全てを理解した上で使う」というのは不可能なのです。ですから、わからないことがあっても「こだわらずに先に進む」ことを心がけて下さい。


2. 他のソフトのことは忘れる。
 「他のソフトのことは忘れる」というのも、普通は間違いです。他のソフトで培った常識を持ち込めないないのは、大きな損失だからです。しかし、現在のCINEMA 4Dは非常に複雑なので、他のソフトの流儀を持ち込もうとすると、それ自体が大きな障害となります。ですから、CINEMA 4Dを使う場合は「全てを忘れて、常識を0から作り直す」ことを心がけて下さい。


3. できるだけ少ない機能で作る
 「できるだけ少ない機能で作る」というのは、これは一般的なことでしょう。CINEMA 4Dには数万の機能がありますが、実際に使うのはその「10%以下」ですし、よく使う機能は「1%以下」です。しかし、その「1%」は、使う人によっても、作る内容によっても変わります。それで、ただ選択の自由度を広げるためだけに、これだけ多くの機能が用意されているわけです。

 したがって、CINEMA 4Dのほとんどの機能は、「使わないから理解する必要がない」、つまり「わからなくても問題ない」のです。その代わり、「自分に必要な1%の機能」については、なるべく早くそれを探し出し、使いこなせるようにして下さい。

 

 

Step 2

オブジェクトを作る、プリミティブ

 最初に、この章で作成する「自動車」のムービーを見て下さい。

図001-1
図をクリックするとムービーが開きます。

 簡単なものですが、この作品を通してCINEMA 4Dの基礎を学ぶことができます。それではCINEMA 4Dを起動して下さい。

図001-2

 図001-2右のデスクトップは、私がカスタマイズしているので、みなさんのデスクトップとはレイアウトが異なっているはずです。しかし、CINEMA 4Dの場合レイアウトをカスタマイズして使うのが普通なので、多少の違いは気にしないで下さい。

 レイアウトやショートカットを変更する方法については、002章のステップ5で説明します。

 

 さて、それではさっそくオブジェクトを作ってみます。たとえばPhotoshopの場合、作品を作るための基本的な単位は「ピクセル」です。また、IllustratorやVectorWorksの場合は「線」です。それに対して、CINEMA 4Dの基本的な単位は「オブジェクト」です。この「オブジェクト」という言葉には、実はいろいろな意味があるのですが、最初は「立体」とか「物体」という意味だと考えてもらって差し支えありません。

 ほとんどのオブジェクトは、メインメニューの「オブジェクト」の中に入っています。それでは、「オブジェクト -> プリミティブ -> 立方体」を選択して下さい。

図001-3

  すると、「エディタービュー」の中心に立方体が表示されるはずです。CINEMA 4Dでは、「いきなり」オブジェクトを作成し、それをいろいろなツールで加工したり組み合わせることで、複雑なオブジェクトを作ります。

 エディタービューの右上には4個のツールアイコンが並んでいて、これをドラッグすると、画面を「移動」、「スケール」、「回転」できます。 また、右端のツールは画面の切り替えに使います。

図001-4
図をクリックするとムービーが開きます。

 注意点として、左から2番目にある「スケール」ツールの場合、左ドラッグでは「画面奥行き方向への移動」、右ドラッグで「カメラのズーム」になります。また、左から3番目にある回転ツールの場合、右ドラッグすると「ロール(画面に垂直な軸周りの回転)」になります。もし、間違ってロールしてしまった場合は、「cmd+shift+z」で「画面の取り消し」ができます。

 

 オブジェクトを作ると、その「名前」がオブジェクトマネージャに表示されます。また、その「属性(性質)」が属性マネージャーに表示されます。

図001-5

 さて、この立方体は自動車や道路を乗せる「台」として使いたいので、「オレンジのドット」をドラッグして適当な形状に変形させて下さい。また、オブジェクトマネージャで「立方体」をダブルクリックし、名前を「台」に変更して下さい。

図001-6
図をクリックするとムービーが開きます。

 

 

Step 3

マテリアルを作る

 それでは次にオブジェクトに色を付けてみます。ほとんどの2Dソフトではピクセルや線に直接色を指定します。しかし、CINEMA 4Dではオブジェクトとは別に「マテリアル」というものを作り、これをオブジェクトにリンクさせることで色を付けます。少し面倒ですが、マテリアルを独立させることで編集やアニメーションの自由度が格段に高くなるのです。

 マテリアルは「材質」という意味です。しかし、最初は「絵の具」と考えるとわかりやすいでしょう。マテリアルは、2Dソフトの色に比べて遥かに多くの性質を持つことができます。たとえば、「鏡面反射」、「屈折」、「発光」、「変位」といった性質です。

図001-7

 

 それでは、マテリアルマネージャで「ファイル -> 新規マテリアル」を選択して下さい。

図001-8

 次に、マテリアルをダブルクリックすると「マテリアル編集」ウインドウが開きます。ここで、「カラー」チャンネルを選択し、自分の好きなカラーに変更して下さい。

 次に、このマテリアルをオブジェクトマネージャの「台」オブジェクトにドラッグアンドドロップして下さい。すると、台オブジェクトの色がマテリアルの色に変わったはずです。

図001-9
図をクリックするとムービーが開きます。

 

 

 

 

Step 4

オブジェクトやマテリアルの複製、階層化

 オブジェクトにマテリアルを適用(リンク)できたら、オブジェクトとマテリアルを複製します。これは台を2段に重ねるためです。CINEMA 4Dでは、「control+ドラッグ」することでオブジェクトやマテリアルを簡単に複製できます。また、コピーアンドペーストを使えば、他のシーンに移すこともできます。

図001-10
図をクリックするとムービーが開きます。

 次に、複製したオブジェクトの大きさを少し変え、複製したマテリアルの色を変更してください。そして、「複製したオブジェクトのテクスチャタグ」にドラッグアンドドロップし、リンクを更新します。この時、「複製したオブジェクトそのもの」にドラッグアンドドロップすると、マテリアルが二つ重なってしまうので注意して下さい。

図001-11
図をクリックするとムービーが開きます。

 最後に、複製したオブジェクトを「台」オブジェクトの上に重ね、階層化します。「階層」機能は、2Dソフトの「グループ」機能に似ていますが、CINEMA 4Dではより重要な意味を持ちます。

図001-12
図をクリックするとムービーが開きます。

 

 

Step 5

オブジェクトを作る、スプライン

 次に「道路」を造ります。何でもそうですが、何か作る時には「物の性質」をよく考えて、それを利用することが重要です。少し考えると、道路には次のような性質があることがわかります。

1. 道路には、まず「道筋」がある。

2. その道筋に沿って、一定の「道幅」を持った道路が造られる。

3. その道筋に沿って、自動車が走る。

 

 このステップでは、まず「スプライン」オブジェクトを使って基本となる「道筋」を作ります。それでは、「オブジェクト -> スプラインプリミティブ -> 円形」を選択して下さい。

図001-13

 最初円形スプラインは直立しているので、属性マネージャの「平面」の値を「XY」から「XZ」に変更し、少し上に移動します。

図001-14
図をクリックするとムービーが開きます。

 次に、「道幅」に相当するスプラインを作ります。「オブジェクト -> スプラインプリミティブ -> 長方形」を選択して下さい。

図001-15

 少し大きすぎるので、属性マネージャで「幅」の値を「40」、「高さ」の値を「20」に変更して下さい。

図001-16

 

 

Step 6

オブジェクトを作る、NURBS

 001章のステップ5で作った「スプライン」は、2Dソフトで扱う「線(ベジェ、パスなどとも呼ばれる)」と同じです。つまり立体ではありません。したがって、立体を基本とする3Dソフトでは「見えないもの」として扱われます。

 それではスプラインは「何の役に立つのか」というと、オブジェクトを作ったり、動かしたりする時の「ガイド」として働くのです。これは2Dソフトの「ガイドライン」と似ていますが、その働きはより複雑で強力です。

 

 それでは、ガイドラインを使って立体を作る方法を説明しましょう。「オブジェクト -> NURBS -> スイープNURBS」を選択して下さい。そして、スイープNURBSの下に、「長方形」スプラインと「円形」スプラインを階層化して下さい。すると、道路の形の「立体」ができます。

図001-17
図をクリックするとムービーが開きます。

 ここで重要なことは、スイープNURBSは「線でも立体でもない」ということです。スイープNURBSは、階層化されたスプラインを元にして立体を作る「機能」です。この考え方は、2Dソフトの「フィルタ」や「イフェクタ」に似ていますが、より強力で、CINEMA 4Dには同じような働きをするオブジェクトがたくさんあります。早く慣れるようにして下さい。

 

 さて、これで001章を終わります。作業を終える前に必ずシーンファイルを保存して下さい。

 

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