CINEMA 4D 基礎

レベル/ 対象者:基礎の基礎/ 2Dのグラフィックソフトを使えて、3Dに興味のある人
対象ソフトウエア、プラグイン:CINEMA 4D R12

考えずにただ使う。他のソフトのことは忘れる。できるだけ少ない機能で作る。

冨士 俊雄/ gtofuji@gmail.com
章番号 題名 内容、及び関連する章 作成日/注記
004 4_壷_2 ポリゴン、面内に押し出し、押し出し、別オブジェクトに分離、一体化、HyperNURBS、ブリッジ、デフォーマ 2011.4.18
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Step 1

ポリゴンモデリング

 003章では、「スプライン」を基本としてオブジェクトを作りました。スプラインの利点は、「多くのアニメーション機能を使える」ことです。しかし、スプラインには「あまり複雑で不規則な形状は作れない」という欠点もあります。

 このような複雑な形状を作る場合、CINEMA 4Dでは「ポリゴン」を使ってモデリングします。ポリゴンを使うとどのような複雑な形状でも作れますが、アニメーション機能を使ってその過程を変更したり、後戻りすることはできません。つまり、ポリゴンを編集すればする程、修正や変更が困難になっていくのです。

 そこで、CINEMA 4Dにはポリゴンモデリングを補助するためのアニメーション機能がいくつか備わっています。その代表的なものが「HyperNURBS」と「デフォーマ」です。この章では、下のような複雑な形状のオブジェクトを効率よくモデリングする方法について説明します。

図004-1

 

 ポリゴンモデリングは、言葉で説明できるものではなく、ただひたすら慣れるものです。しかし、考えずに進めると後で非常に苦労します。そこで、ポリゴンモデリングの「鉄則」について、簡単に説明しておきます。

1. 可能な限りポリゴンは使わず、スプラインやプリミティブで作る。

2. 最終的にポリゴンを使う場合でも、可能なところまではスプラインやプリミティブで作る。

3. 可能な限り少ないポリゴン数で作る。つまり、不必要にポリゴンを細分化しない。

4. 可能な限り「整った形状」のポリゴンを使う。
 ここで、「整った形状」とは「正方形」や「正三角形」を意味し、「ダメな形状」とは「細長い三角形」や「凹型の四角形」、「一平面上にない四角形」、「多角形(N-gon)」を意味します。

5. 可能な限りHyperNURBSやデフォーマを使う。


 また、ポリゴンモデリングにはいろいろな「流派」があります。この章で説明する手順は、その一例にすぎません。みなさんはこの手順にとらわれず、自分に合った方法を考え出して下さい。

 

 

Step 2

面内に押し出し

 まず、「ディスク」プリミティブを作成し、ここからポリゴンモデリングを始めることにします。

図004-2
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 ディスクオブジェクトのパラメータで一番重要なのは「回転方向の分割数」です。プリミティブの間はこの値を簡単に変えられますが、ポリゴンに変換した後で変えるのは非常に困難です。今回は、柱の数が「12本」で、1本の柱を「4ポリゴン」で表現することとし、この値を「48」にしました。

 

 ディスクのパラメータを設定したら、「編集可能にする」を選択して下さい。これでプリミティブがポリゴンに変換されます。次に「ライブ選択」ツールを選択し、「ポリゴン」モードに切り替えます。

 そして、ポリゴンを全て選択し、画面の空いている部分を右クリックして、プルダウンメニューから「面内に押し出し」ツールを選択します。

 次に、「押し出し量」を「10」に変更し、「適用」ボタンを押します。その後、さらに「新規に変換」ボタンを押し、もう一段押し出します。これは、後でHyperNURBSをかけた時に、角をきれいに丸めるためです。

 

 

Step 3

押し出し

  次に、「押し出し」ツールを使って「ディスク(香炉)」に厚みを与えます。

図004-3
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 まず、「cmd+A(ctrl+A)」を押して全てのポリゴンを選択して下さい。そして、プルダウンメニューから「押し出し」ツールを選択します。

 次に、「押し出し量」を「10」に変更し、「キャップを作成」オプションをチェックし、「適用」ボタンを押します。「キャップを作成」オプションを選択しておくと、ポリゴンが元の場所に残ったまま、新しいポリゴンが押し出されます。つまり、元のポリゴンは立体の「底面」になるわけです。


 次に、メインメニューの「選択 -> ループ選択」を選択し、香炉上面の外周にあるポリゴンを選択します。そして、再度「押し出し」ツールに切り替え、今度は「押し出し量」を「20」、「分割数」を「1」に変更し、「キャップを作成」オプションを外して「適用」ボタンを押します。

 分割数を変更したのは、ポリゴンの形状をなるべく揃え、正方形に近づけるためです。また、「キャップを作成」オプションを外したのは、このオブジェクトが既に立体になっているからです。

 

 

Step 4

別オブジェクトに分離、一体化

 次に、香炉の柱の部分を作ります。この「柱の部分」は、逆の見方をすれば「窓の部分」と言うこともでき、どのように見るかによって作り方も変わります。

 私の場合は、これを「柱」と考え、先に「梁」を作り、その後梁と床をつなぐことで柱を作ることにしました。

図003-4
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 まず、床の上面が選択された状態のまま、プルダウンメニューから「別オブジェクトに分離」ツールを選択します。すると、選択されたポリゴンだけが複製され、別のオブジェクトに分離します。これを使って「梁」を作るのです。

 分離したオブジェクトのY位置を「100」に変更し、押し出しツールを使って立体にします。今回は厚みの無い面を立体にするので、また「キャップを作成」オプションを選択しておいて下さい。

 

 最後に、分離したオブジェクトを一体化し、元に戻します。オブジェクトマネージャで二つのオブジェクトを選択し、プルダウンメニューから「一体化+消去」を選択して下さい。

図004-5
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 ステップ4の作業はオブジェクトを分けなくても実行できますが、間違って関係ないポリゴンを動かしてしまったり、消してしまうことがよくあります。ですから、慣れないうちはオブジェクトに分けて作業した方が安全だと思います。

 

 

Step 5

HyperNURBS


 ここで「HyperNURBS」を適用してみます。HyperNURBSは、簡単に言うと「ポリゴンを細分化して丸めてくれる機能」です。この機能があるおかげで、少ないポリゴン数でスムーズな形状を表現できます。

 HyperNURBSはアニメーション機能なので、「細分化のON/OFF」や「分割数」を後で自由に変更できます。

図004-6
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Step 6

ブリッジ

 まず、作業がやりやすいようにHyperNURBSを一時的に停止させます。

 そして、 「ループ選択」ツールを使って、香炉の床と梁の向き合った面を選択します。そして、「ライブ選択」ツールに切り替えて、「柱のない部分」の選択を解除していきます。選択を解除するには、「controlキー」を押しながらポリゴンをドラッグして下さい。また、選択を追加するには、「shiftキー」を押しながらポリゴンをドラッグして下さい。

図004-7
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 梁の選択が終わったら、床の選択も解除していきます。この時、選択を解除する位置がずれないように気をつけて下さい。また、関係ない部分が選択されないように注意して下さい。

図004-8
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 選択作業が完了したら、プルダウンメニューから「ブリッジ」ツールを選択します。ブリッジツールは、その名の通り「ポリゴンをつなぐ」ツールです。

図004-9
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 ただし、ブリッジツールの使い方はちょっと変わっているので注意して下さい。ブリッジツールは、「選択された二つのポリゴン(グループ)をつなぐ」わけですが、この時「対応するポイントの間をドラッグする」必要があるのです。

 ドラッグするポイントを間違うと、ねじれた柱ができます。慎重に全てのポリゴンをつないで下さい。

 

 これで「柱」は完成しましたが、HyperNURBSを働かせると、柱の根元部分が非対称で大きなRになっていることが分ります。これは、床や梁のポリゴンに比べて、柱のポリゴンが大きすぎるために生じた問題です。

図004-10
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 これを修正するために、「エッジ」モードに切り替え、「ライブ選択」ツールを選択します。そして、属性マネージャで「可視エレメントのみ選択」のチェックを外します。こうすると、オブジェクトの裏側にあるエッジを含めて選択できるようになります。

 次に、プルダウンメニューから「エッジカット」を選択します。そして、「N-gonを作成」オプションのチェックを外し、分割数を「9」に指定します。

 これで、柱の部分のポリゴンが、床や梁の部分のポリゴンと同じ大きさになりました。HyperNURBSを働かせると、柱の根元部分がきれいに丸くなっていることが分ります。

 

 

Step 7

デフォーマ、ツイスト、テーパー

 最後に、デフォーマを使って香炉全体の形状を変形させます。ポリゴンモデリングと違って、この作業はとても簡単です。しかも後からいくらでも変更できます。

 それでは、「ツイスト」デフォーマを追加し、「香炉」オブジェクトの下に入れて下さい。HyperNURBSと違って、デフォーマは自分の上(親)や横(兄弟)にあるオブジェクトに働きます。

図004-11
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 次に、ツイストオブジェクトの大きさと位置を香炉に合わせます。そして、「モデル」モードに切り替え、「移動」ツールを選択し、ツイストオブジェクトの上部にあるオレンジ色のハンドルをドラッグして下さい。リアルタイムに香炉をねじれるはずです。これがデフォーマです。

 デフォーマはアニメーション機能ですから、ねじる角度は後からいくらでも変更できます。また、その働きを切ることもできます。いくらねじっても、元のオブジェクト自体は全く変化しません。

 

 次に、もう一つデフォーマを追加してみましょう。デフォーマはいくらでも追加できます。一つのオブジェクトに複数のデフォーマを追加した場合、上のデフォーマから順番に実行されます。

図004-12
図をクリックするとムービーが開きます。

 それでは、「テーパー」デフォーマを追加し、ツイストオブジェクトの上に移動させて下さい。そして、ツイストデフォーマと同じように大きさと位置を合わせます。

 この状態でハンドルをドラッグすると、リアルタイムに香炉の上端の大きさを変えられるはずです。デフォーマは本当に便利です。

 設定が終わったデフォーマは、非表示にしておくと邪魔になりません。

 
 この香炉オブジェクトに、簡単なマテリアルとシーン(地面や空)を追加してレンダリングしたのがステップ1の画像です(サンプル004a)。

 

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