CINEMA 4D 基礎

レベル/ 対象者:基礎の基礎/ 2Dのグラフィックソフトを使えて、3Dに興味のある人
対象ソフトウエア、プラグイン:CINEMA 4D R12

考えずにただ使う。他のソフトのことは忘れる。できるだけ少ない機能で作る。

冨士 俊雄/ gtofuji@gmail.com
章番号 題名 内容、及び関連する章 作成日/注記
005 5_壷_3 スプライン描画、表示フィルタ、微調整モード、スナップ設定、回転NURBS、パーティクル、エミッタ、イフェクタ、ターゲットライト 2011.4.20
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Step 1

スプライン描画 1

 それでは、最後に「壷」を作ります。この壷と、004章で作った「香炉」を、003章で作った「台」に乗せて完成です。

 今回は特に壷の形にはこだわらないので、ポリゴンモデリングはしませんが、興味のある方は各自やってみて下さい。

図005-1

 

 壷は「回転NURBS」というアニメーション機能を使って作ります。回転NURBSは、「断面となるスプライン」を中心軸の周りに回転させて形状を作る機能です。

 壷の断面となるスプラインはとても不規則な形状をしているので、円形や長方形を編集して作っていくのは得策ではありません。そこで、「スプライン描画」機能を使って、何もないところに直接描いていくことにします。


 スプライン描画機能を使う場合、いくつか注意しておく点があります。これらの機能を使うべきかどうかは場合によりけりですが、知っていて損はありません。

1. 三面図表示

 画面の切り替えについては既に説明していますが、回転NURBSの断面図は垂直な面内に描く必要があるので、表示を正面図(XY平面図)に切り替えます。もちろん、側面図(XZ平面図)を使っても構いません。

2. 表示フィルタ

 エディタビューには「表示フィルタ」という機能があり、エディタビューに表示する情報を制限することができます。そして、スプライン描画機能を使う場合は、「軸」の表示を切っておくと作業が楽になります。

 「軸」がない場合、軸を使った垂直移動や水平移動ができなくなりますが、「軸の下にポイントが隠れて選択できない」という問題を回避できます。

3. 微調整モード

 デフォルトのCINEMA 4Dは、ポイントの扱いが一般的な2Dソフトと異なっています。つまり、一般的な2Dソフトでは、ポイントをクリック - ドラッグしてそのまま動かせますが、CINEMA 4Dではポイントが選択されるだけで、そのままでは動かせないのです。CINEMA 4Dでポイントを動かすには、一度マウスボタンを離し、もう一度クリック - ドラッグする必要があります。

 これはこれで便利な仕様なのですが、2Dソフトに慣れている人は不便に感じるかも知れません。このような場合は、「微調整モード」に切り替えて下さい。一般的な2Dソフトと同じようにポイントを操作できます。この機能については、図005-4で説明しています。

4. スナップ設定

 スナップ設定も非常に重要な機能です。特に回転NURBSで使う断面スプラインを描く場合、その「端点」を正確にY軸上に置く必要があります。もしポイントがY軸からずれていると、「穴があく」か「面が重なる」かのどちらかで、どちらも問題です。

 今回はグリッドにスナップするように設定します。

図005-2
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Step 2

スプライン描画 2

  準備ができたら、メインメニューの「オブジェクト -> スプライン描画 -> ベジェ」ツールを選択し、エディタービューの中に描いていきます。

図005-3
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 後でいくらでも修正できますので、最初はおおざっぱに描いて下さい。ここで気をつけるのは次の2点です。

1. 正確にY軸上で描き始め、正確にY軸上で描き終わること。

2. 最小限のポイントで描くこと。ポイントが少ない方が楽に、スムーズなオブジェクトを作れます。

 

 描き終わったら「escキー」を押して描画を終了します。そして、「移動」ツールに切り替えてポイントやハンドルの微調整を行って下さい。

 この時、必要に応じて「スナップ設定」や「微調整モード」を切り替えます。

 また、ポイントを追加したい場合は、「controlキー」を押しながらスプラインの上をクリックします。ポイントを消去したい場合は「deleteキー」を押します。また、「shiftキー」を押しながらハンドルをドラッグすると、片方のハンドルだけを動かせます。

図005-4
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Step 3

回転NURBS

  次に、回転NURBSを作成し、断面スプラインを中に入れます。すると壷の立体的な形状ができます。

図005-5
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 回転NURBSはアニメーション機能ですから、立体化した後も断面スプラインの形状を変えることで、立体の形状を自由に変えられます。

図005-6
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 また、回転NURBSの「分割数」や、断面スプラインの「分割角度」の値を変えれば、立体のスムーズさを自由に変えられます。

図005-7
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Step 4

パーティクル、エミッタ

 さて、これでとりあえず壷は完成です。ステップ4からは、内容をがらっと変えて「パーティクル(粒子)」について説明します。パーティクルは最も強力なアニメーション機能の一つで、2Dソフトには似たような機能がありません。強いて言えば「複製」機能に近いのですが、パーティクルは増えるだけでなく減ることもあります。

 パーティクルを一言で説明すると、「ルールに従うオブジェクト」です。パーティクル以外の全てのオブジェクトは、「ユーザの手」によって直接作られ、直接動かされます。これは、2Dソフトの場合も同じです。アニメーションを作る場合はキーを打ちますが、これも「ユーザの手」によって直接打たれます。

 しかし、オブジェクトが数万個もあった場合、それらを一個一個作ったり動かしたりするのは不可能です。そこで、ユーザが指定した「ルール」にしたがって、コンピュータが自動的にオブジェクトを生成し、動かす機能が考案されたわけです。それがパーティクルです。


 それでは、実際にパーティクルを作ってみましょう。パーティクルを生成するには、まず「エミッタ(発射器)」オブジェクトを作ります。

図005-8
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 エミッタオブジェクトを作ったら、見える位置に移動し、アニメーションパレットの「再生」ボタンを押してみて下さい。白い粒子が出てきたはずです。まだ何もルールを指定していませんが、パーティクルはデフォルトで既に動くようになっているのです。


 次に、パーティクルのルールを変えてみましょう。パーティクルを選択し、属性マネージャを見ると多くのパラメータが並んでいます。その中で、まず「エディタでの出現率」の値を「200」に上げてみて下さい。パーティクルの数が増えるはずです。

 また、「速度」の値を「300」に上げると、パーティクルが速くなったはずです。また、「ばらつき」の値を「50」に上げると、速いパーティクルと遅いパーティクルができたはずです。

 次に、「エミッタ」タブに切り替え、「水平噴射角度」と「垂直噴射角度」の値を「30」にすると、パーティクルが放射状に広がったはずです。

図005-9
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Step 5

パーティクル、ライト

 次に、パーティクルに乗せるオブジェクトを作ります。パーティクルは、言ってみれば「オブジェクトを複製して運ぶ装置」であり、それ自体は見えません。ここでは「ライト」オブジェクトをパーティクルに乗せて、簡単な煙や炎を表現してみましょう。

 まず、ライトオブジェクトを作成します。そして、属性マネージャの「一般」タブでカラーを変更し、「可視照明」の値を「可視光線」に変更します。また、忘れずに「光を放射しない」オプションをチェックしておいて下さい。

 次に、「可視照明」タブに切り替え、「外側の大きさ」を「100」にします。

 そうしたら、ライトオブジェクトをエミッタオブジェクトの中に入れ、再生ボタンを押し、適当なところで「ビューをレンダリング」ボタンを押して下さい。すると、あまりリアルではありませんが、炎のようなものがレンダリングされたはずです。

図005-10
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Step 6

パーティクル、イフェクタ

 次に、パーティクルにイフェクタを追加し、動きに変化を付けてみましょう。

図005-11
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 ここでは、「タービュランス」オブジェクトを使ってみました。属性マネージャでいろいろとパラメータを変えてみて下さい。「ルール」にしたがってパーティクルの動きが大きく変化するはずです。

 

 

Step 7

シーンをまとめる

 簡単ですが、これでパーティクルの説明を終わります。

 この後、壷とパーティクルを一つにまとめて、003章で作ったシーンに持っていきます。

図005-12
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  まず、オブジェクトマネージャで全てのオブジェクトを選択し、「オブジェクト -> オブジェクトをグループ化」を選択します。すると、自動的にヌルオブジェクトが生成され、全てのオブジェクトがその中に入ります。ここで、忘れずにヌルの名前を「壷」に変えておきましょう。

 ただし、この時ヌルオブジェクトの位置が全体の中心に移動してしまいます。今回は、ヌルの位置を壷の底に残しておきたいので、「モデル」モードから「軸」モードに変更し、座標マネージャで「Y位置」の値を「0」に変更しておいて下さい。

 

 次に、003章で作ったシーン(サンプル003a)と004章で作ったシーン(サンプル004a)を開きます。

 そして、元のシーンに戻って「壷」をコピーし、シーン「003a」に切り替えてペーストします。すると、003章で作った台の上に壷が乗っているはずです。大きさは後で調整できますので、気にしないで下さい。

 さらに、シーン「004a」に移動して「香炉」をコピーし、シーン「003a」に戻ってペーストして下さい。

図005-13
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 これで、三つのシーンを一つにまとめることができました。

 

 次に、「スケール」ツールを選択し、壷と香炉の大きさを適当にスケールし、台の上に移動させます。

図005-14
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Step 8

ターゲットライト

 さて、これで005章を終わりにしようと思ったのですが、出来が悪くて終わるに終われません。

 少しでも質感を上げるため、ライトを追加してみましょう。

図005-15
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 まず、「ターゲットライト」を作成し、台の左側に配置します。

 次に、そのままだとバランスが悪いので、「controlキー」を押しながらライトオブジェクトをドラッグし複製します。そして、台の右側に配置します。

 次に、左側のライトを選択して「カラー」を暗い青に変え、「影のタイプ」を「レイトレース(ハードシャドウ)」に変更します。また、同じように右側のライトを選択して「カラー」を明るいオレンジに変え、「影のタイプ」を「レイトレース(ハードシャドウ)」に変更します。

図005-16
図をクリックするとムービーが開きます。

 これで、ほんの少しですが、よくなりました。

 

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